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  •                                     <四季折々の山と花の風景>
2015/01/24 (土) 23:25:30

厳冬の赤岳に満足してしまった八ヶ岳

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「今週はお出掛け日和でしょう」という土日の天気予報に誘われて八ヶ岳に行く事にした。冬の赤岳は久し振りである。だいたい冬山の天候が安定するのは2月ごろだと相場が決まっている。しかし、お出掛け日和という甘い言葉に乗せられて、雪の八ヶ岳を計画した次第だ。当所は車中泊を2泊で考え、赤岳と権現岳、もしくは天狗岳か網笠山と西岳、それに蓼科山などの山を登りたいと考えていた。ところが、一日目の赤岳に満足してしまったことや、疲れたこともあり、いろいろと考えた結果、夜行日帰りに変更する。出掛ける前にはあれもこれもと、いろいろな物を車に積み込んでみたが、結果的には八ヶ岳PAで仮眠し、コンビニで朝飯を食べたに過ぎなかった。










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八ヶ岳PAで仮眠し、諏訪南ICを降りた所のコンビニで朝食のカレーライスを食べたが、お腹は満足していないまま登山口へ向かう。

車は林道を上がって赤岳山荘まで入った。

明るくなるのと同時に出発するが、今日は暖かく、素手でアイゼンを履いた時には指先が痛くならなかった。









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南沢へ入ると雪も多くなり、何故だかいつものような調子が上がらない。

何人もの方に抜かれてしまい、お腹が減っているのだろうと、昼用のおにぎりを立て続けに二つ食べてしまう。









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行者小屋へ着いてみれば、既に数人がアタック準備をしている。

文三郎尾根から上がる方も多いが、赤岳は地蔵尾根から登ると決めていた。

何故なら、雪の地蔵尾根を下った際に怖い思いをしたからだ。

アイゼンを引っかけて転んだら滑落と決まっているような鎖場、恐怖心が出てしまうと固まってしまうような場所が多い。









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行者小屋で休憩した後、地蔵尾根に取り付く。

雪も深く足元はゆるい。

アイゼンの効きも悪ければ、ピッケルもさほど効かない。

足元を確かめながら一歩一歩上がる。

それでも、雪が流れてバランスを崩し、ヒヤッとする場面もあった。









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そして、トレースを追うが、息が切れてしまい、休憩しながら登る。

途中に幅約30cm程度のキレット部分があった。

距離は短いが両端が切れ落ち、突風を気にしながらバランスを取って通過する。

すると、安堵の気持ちと試練を乗り越えたという気持ちが気をゆるめてしまう。











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そして、何度も休憩しながら更に上がる。

一気に上がりたいところだが、足元を確かめながら、一歩一歩確実に踏ん張らなければならない。









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雪面にアイゼンを蹴り込んで、足場を固め、力を入れてピッケルを突き刺す。

そして、次の一歩を踏み出すバランスに神経を使って再び蹴り込む、その繰り返しだ。









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長かった地蔵尾根

やっと地蔵仏に出合えるところまで登って来た。

思わず手を合わせ、感謝する。

そして、一呼吸おいて素晴らしい展望に見入った。









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稜線は予想していた通り風が強く、思わず顔をそむけるような突風が吹く。

それでも、ゴーグルは使うことなく歩けるがサングラスは必要である。









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地蔵尾根分岐で小腹を満たしたいところだったが、食欲もなくそのまま稜線を歩いた。

緊張感と安堵感が相まって、いくぶん疲れも出てきている。









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天望荘に到着したが、外に休憩できそうな場所はなかった。

ここまで来るとやっと八ヶ岳らしき姿が見渡せる。









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ここから先はアイゼンを効かせなければいけない場所だ。

滑って転んで転倒でもすれば滑落するようなところもある。

スピードが加速してしまうと、もう止まらない。

あのテカテカの場所はそんな場所だと肝に銘じる。









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そして、山頂近くの頂上小屋へたどり着いた。

やっと落ち着いて眺望が楽しめる。

お隣の阿弥陀は存在感ある山だが、冬は御免こうむりたい。









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一番奥の蓼科山から天狗、硫黄と、八ヶ岳が良く見える。









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硫黄の奥には烏帽子から浅間山も遠望された。









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こちらに目を向ければ、奥穂から後立山まで、ずらっと北アルプスが一望だ。

手前の車山や美ヶ原、とても近くに眺められる。









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阿弥陀の横には乗鞍岳、手前には諏訪湖も・・・









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そして、あの御嶽山もポツンとそびえている。









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こちらは中央アルプスだろう。

いずれも3,000m級の峰々が素晴らしい風景を映してくれた。









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頂上小屋の眺望はこれくらいにして、山頂へ行ってみたい。









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小屋の裏手に回ると目の前に富士山を眺めながら休憩できる場所があった。

風もなく、とっても過ごしやすそうな感じだ。

しかし、こんなとっておきの場所には先客がいる。

残念だが、山頂からの眺望を楽しみ、下山することにしたい。









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赤岳山頂からの風景は何度見ても見飽きないほどだった。









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そして、誰もいない山頂

もう、日帰り組は下山してしまったのか、静かにこの冬景色を堪能した。






 


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ここから見る限り、甲武信岳、金峰山が凄く小さく見える。









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茅ヶ岳の奥には雲海の上に富士山が顔を出し、いい時に登れた。









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そして、最後に権現岳と南アルプスの絶景を眺めた。









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気合を入れて集中しながら下ったが、やはり恐怖心に襲われた。

山頂から、いきなり滑落を想像してしまうような場面に遭遇する。









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すると、都合よく休憩できそうな踊り場が出てきた。

ここで一息入れたが、下を覗き込んでしまい、足が先に進まない。

滑落したらどうしよう・・・

正直、休憩中は怖くて、尻込みをしていた。

心の中では滑落という二文字がぐるぐる回っている。









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なんだかんだと考えていては先に進まない。

意を決して下る。

あの狭い踊り場で風下を向いて、小を済ませたのが良かったのか、そのうちに慣れてきて、落ち着いて降りられた。

そうもしなければ、ちびっていたかもしれない。









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想像していた以上に足元が不安定だった。

バランスを崩して転んだら・・・

そんな事を常に考えていた。









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ここの文三郎尾根を下れば、直ぐに行者小屋だ。

もう一度、パノラマを楽しみ、下山といこう。









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文三郎尾根も、記憶にないほど気を使った。

しかし、地蔵尾根よりも緩やかなので、やはり地蔵尾根からは下れない。









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行者小屋まで下山したが、テント場はほぼ満席の状態にも関わらず、次々にテントを担ぎ上げた登山者で溢れていた。

そして、アイゼンを外し、小腹を満たし、軽快に下山する。

明日はどうしようか思案しながら下ったが、結論は夜行日帰りにすることにした。

そのことを連絡しようと八ヶ岳PAで携帯の電源を入れると、母危篤のメールが入っていた。

いままで苦労してきた母の姿を思い出しながら、家路を急ぐ・・・
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Trackback(-) comment (6) | 山さんぽ
comment
風花爺さん #-
厳冬期の赤岳を日帰りですか!
今の私では遥か宇宙の彼方のことです。
お蔭さまで、掛け値なしの絶景のかずかずで眼福にあずかりました。
お母上の危篤のことが気がかりです。
2015/01/31(土) 16:32:23 | URL | edit
美しい~!!!
彩 #-
厳しい雪道を頑張って登ると、
こんなに素晴らしい光景が待っているんですね~

写真だけでもウットリしちゃうんですから…
実際に見たらとびきりの感動モノでしょうね。
高所恐怖症の私、下山レポ読んだだけで足がすくみました(>_<)

お母様心配ですね。

2015/02/01(日) 10:23:49 | URL | edit
風花爺さんへ
あんぱん #-
お世話になります風花爺さん。
冬の赤岳は3回目ですが、今回は物凄く神経を使いました。とにかくアイゼンの効きが悪く、足元が安定しませんでした。でも、何とか下山出来ましたが、やはり単独では少々難がありますね。
2015/02/01(日) 20:47:16 | URL | edit
彩さんへ
あんぱん #-
彩さん、ありがとうございます。久しぶりの赤岳でしたが、もう~体力的にもきっとこれが最後だろうな、と考えてしまいました。やはりテントか小屋泊まりでのんびりとしたいところでした。もう少し雪が少なくなってから登った方が安全だったかと思います。冬は空気が澄んでいると展望が良いですね。もう少しで花が咲き出します。待ち遠しいですね、春が・・・
2015/02/01(日) 20:57:43 | URL | edit
ピーカン!
あんぱんさん、こんにちは!
素晴らしい写真をありがとうございます!
凄いですね~。頑張りましたね~。
そして、日帰りで無事下山なさって良かったですね。
お疲れの中、気持ちが急ぐ中での帰りの運転も大変だったこととお察し致します。

え”、彩さん、高所恐怖症だったのですか?
とてもそうは思えないご活躍の数々です。
2015/02/02(月) 09:00:27 | URL | edit
トムラウシさんへ
あんぱん #-
こんにちはトムラウシさん。
そうなんです、ドピーカンでした。風は強かったのですが、素晴らしい展望を頂きました。比較的若い方が多かったように感じましたが、テントのおじさんグループも多いようでした。たぶん、夜は居酒屋になるんでしょうけどね。お気遣い有難う御座います。
2015/02/02(月) 17:06:27 | URL | edit
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あんぱん